環境への取組み

資産運用会社は本投資法人の保有する全ての不動産(底地物件を除く)に関して、サステナビリティ方針における「省エネルギーと温室効果ガス(GHG)排出削減の推進」及び「循環型社会への貢献」に基づき、ポートフォリオにおける環境負荷低減に取組んでいます。

環境マネジメントシステム(EMS)

省エネルギーと温室効果ガス(GHG)排出削減の推進、資源の有効利用を推進するため、環境マネジメントシステムを構築しています。
CO2排出量、エネルギー使用量、水使用量を対象として、目標設定、実績把握、予実管理、対策実行を行い、環境負荷の低減を通じた持続可能な循環型社会実現への貢献に努めています。

※ポートフォリオ全て(底地物件を除く)のCO2排出量、エネルギー消費量、水消費量のデータに関して第三者(株式会社安井建築設計事務所)の確認を受けています。

環境への取組み事例

LED照明等の導入

保有不動産の貸室内や共用部等にLED照明や人感センサー付照明機器を順次導入し、環境負荷低減に向けた省エネ活動を推進しています。

(導入事例)
東京汐留ビルディング、ONビル、紀尾井町ビル、神⾕町トラストタワー、仙台MTビル、⼤崎MTビル、
御堂筋MTRビル、広尾MTRビル、天神プライム、新横浜TECHビル、渋⾕フラッグ、
イトーヨーカドー湘南台店、橋本MTRビル、ホテルオークラ神⼾、
パークレーンプラザ、シャングリ・ラ 東京、ヒルトン小田原リゾート&スパ、
コートヤード・バイ・マリオット新大阪ステーション、
コートヤード・バイ・マリオット東京ステーション、サンルートプラザ新宿

  • 紀尾井町ビル

  • 広尾MTRビル

高効率熱源機器導入・空調設備更新

エネルギー効率に優れた高効率熱源機器の導入や、空調設備更新に合わせて省エネ性能が高い高効率空調設備に更新することで、快適性の向上とCO2削減に取組んでいます。

(導入事例)
東京汐留ビルディング、ONビル、紀尾井町ビル、神⾕町トラストタワー、⼤崎MTビル、
御堂筋MTRビル、広尾MTRビル、天神プライム、新横浜TECHビル、渋⾕フラッグ、
イトーヨーカドー湘南台店、橋本MTRビル、ホテルオークラ神⼾、
パークレーンプラザ、シャングリ・ラ 東京、
コートヤード・バイ・マリオット新大阪ステーション、
コートヤード・バイ・マリオット東京ステーション

  • 新横浜TECHビル

  • ホテルオークラ神戸

使用電力の CO2排出ゼロ化の推進

非化石証書の活用等により使用電力のCO2排出ゼロ化を推進しています。

(導入事例)
渋谷フラッグ(RE100対応)
コートヤード・バイ・マリオット東京ステーション(RE100対応)

ビルエネルギーマネジメントシステム(BEMS)の導入 

保有不動産において、建物全体のエネルギー効率を測定し省エネルギー及び最適な室内環境を実現するための管理システムを導入しています。

(導入事例)
神谷町トラストタワー
コートヤード・バイ・マリオット東京ステーション

スマートメーターの導入

スマートメーターを活用した電気使用量、使用時間等の詳細把握を通じて効率的なエネルギー利用に取り組んでいます。

(導入事例)
神谷町トラストタワー、大崎MTビル

水使用量削減・トイレ機器更新による節水

保有不動産の共用部にて洗面自動水栓装置設置や節水性能の高い衛生機器への更新、雨水・中水の再利用等を通じて、節水に取組んでいます。

(導入事例)
東京汐留ビルディング、ONビル、紀尾井町ビル、神⾕町トラストタワー、⼤崎MTビル、
御堂筋MTRビル、広尾MTRビル、天神プライム、新横浜TECHビル、イトーヨーカドー湘南台店、
ホテルオークラ神⼾、シャングリ・ラ 東京、ヒルトン小田原リゾート&スパ、
コートヤード・バイ・マリオット東京ステーション、サンルートプラザ新宿

環境汚染等への適切な対応(ブラウンフィールド再開発)

不動産取得時において、PCB・アスベスト等の有害物質や土壌汚染の問題がないか事前に確認することをプロセスに組込んでいます。保有不動産に有害物質等が存在する場合は、法令に則って適切な対策、管理、処理等の対応を行っています。

フレスポ稲毛(底地)の例

本物件においては本投資法人の土地購入前に土壌汚染が確認されましたが、前所有者において土地浄化対策工事を実施し、当該対策工事完了後、当該工事が法令に従い適正に行われていることを確認したうえで取得しました。

テナントや取引先との協働

グリーンリースの導入

本投資法⼈とテナントとの間で環境負荷低減を⽬的としたグリーンリースに関する契約を締結し、電気・ガス・⽔使⽤量の情報共有や環境パフォーマンス向上に関する協議などの取組みも⾏っています。
また、大崎MTビル及び紀尾井町ビルの一部のテナントの区画において、省エネ工事を本投資法人の費用負担で実施し、工事費用の一部をテナントよりグリーンリース料として還元を受ける取組みを導入しました。

廃棄物の削減

工事の施工に際して、工事業者と協働して、廃棄物の削減に継続的に取組んでいます。
また、運営ホテルにおいて、紙ストローの使用、個包装シャンプーの中止、食材ロスの軽減などの取り組みを実施することで、廃棄物の削減や環境配慮に努めています。

サプライチェーンマネジメント

PM会社の選定にあたっては、施設運営管理業務、賃貸運営管理業務、リーシング業務等に加えて、サステナビリティに関する取組み状況等も評価しています。

バックヤードでのESGに関する啓発活動

コートヤード・バイ・マリオット 東京ステーションでは、ホテル従業員に対する省エネ等のESGに関する啓発活動として、バックヤードへのポスターの掲示などを実施しています。

サステナビリティへの啓発ポスターを搬入用EVホールと籠内に掲示

再開発に伴う環境配慮

生物多様性の保全

保有するONビル及び大崎MTビルは大規模再開発事業「大崎ビジネスガーデン」を形成しています。敷地はガーデンの名にふさわしく緑あふれる公開空地を有しており、自然との共生・共存、生物多様性の保全に貢献しています。

また、神谷町トラストタワーにおいて、快適な緑地空間や水景の潤いある水辺テラス等を提供しています。約5,000㎡の緑地空間では、樹齢 100年以上の大クスノキを立曳き工法により敷地内で移植・保全し、生物多様性に配慮したビオトープを創出するなど、地域由来の景観を創出しています。

地域活性化・都市環境の質の向上に向けた取組み

スポンサーである森トラスト株式会社では東京を代表する国際的な拠点として整備が進められている港区虎ノ門「神谷町」エリアの街づくりビジョンとして、未来を創るまち「神谷町 God Valley ビジョン」を策定し、地域コミュニティの活性化に取組んでいます。具体的には、『TOKYO God Valley WEEK』や『食の菜典』を定期的に開催し、神谷町にゆかりを持つグローバルで先進的な企業・団体や地元町会が一体となって、世界のスポーツ、エンターテインメント、技術、エリアの歴史文化、ウェルネス、食など、様々な人が楽しめるコンテンツを提供しています。

神谷町God Valley ビジョンの詳細についてはこちらをご覧ください。

環境パフォーマンスデータ

環境パフォーマンス目標

資産運用会社は、2021年度に2025年度までのポートフォリオ全体におけるCO2排出量、エネルギー消費量、水消費量の削減目標を以下のとおり設定しています。なお、CO2排出量削減目標については、2030年度時点で2013年度比46%減という政府目標を念頭に置いて設定されたものです。
※2023年3月の森トラストホテルリート投資法人との合併に伴い目標数値を見直しています。

なお、2016年度に設定した2020年度までの目標は以下のとおり全て達成しています。

環境パフォーマンス実績

廃棄物管理

ポートフォリオにおける廃棄物を適切に管理することで、継続的な廃棄物量の抑制に取組んでいます。

グリーンファイナンス

本投資法人の資産運用会社は、サステナビリティ方針に定める「温室効果ガス(GHG)排出削減と省エネルギーの推進」、「循環型社会への貢献」「気候変動・レジリエンスへの対応」「情報開示」をより一層推進するとともに、ESG投融資に関心を持つ投資家・レンダー層の拡大を通じた資金調達基盤の強化を企図して、グリーンファイナンス・フレームワークを策定しました。

グリーンファイナンス・フレームワークの概要

(資金使途)

グリーンファイナンスで調達された資金は、以下のいずれかの適格クライテリアを満たす既存または新規資産の取得資金、またはそれらに要した借入金・投資法人債の返済・償還資金、もしくは改修工事等の資金に充当します。

(適格クライテリア)

(1)グリーンビルディング
以下の第三者認証のいずれかを取得・更新済もしくは今後取得予定・更新予定の物件
 ① DBJ Green Building認証における3つ星、4つ星又は5つ星
 ② CASBEE認証におけるB+、A又はSランク
 ③ BELS認証における3つ星、4つ星又は5つ星
 ④ LEED認証におけるSilver、Gold又はPlatinumランク
 ⑤ 東京都環境性能評価書制度における建築物の熱負荷の低減/省エネルギーシステムいずれも評価段階2以上
  (東京都建築物省エネルギー性能評価書制度(2017年度基準)における建築物の断熱性/設備システムの省エネルギー性いずれもAA以上含む)
 ⑥ ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)に該当する物件(ZEB、Nearly ZEB、ZEB Ready、ZEB Oriented のいずれかの定義に該当する物件)


(2)保有資産にかかる、以下のいずれかの基準を満たす改修工事
 ① CO2排出量又はエネルギー消費量の削減率30%以上
 ② 水消費量削減率30%以上
 ③ 環境面で有益な改善を目的とした設備等改修工事
  (原則、従来比30%以上の使用量削減効果が見込まれるもの)
 ④ 適格クライテリア(1)で定めた認証の評価の1段階以上の引き上げまたは認証の新規取得
 ⑤ 保有資産の敷地内における再生可能エネルギー関連設備の設置・導入・取得

(プロジェクトの選定プロセス)

適格クライテリアに適合する物件取得、改修工事、設備導入等の選定プロセスは次のとおりです。

調達資金の使途となるプロジェクト(適格クライテリアに適合する物件取得、改修工事、設備導入等)は、資産運用会社の運用戦略部により適格クライテリアへの適合の検討が行われ、グリーンファイナンスによる資金調達を行う際は、通常のファイナンス(借入れの実行、投資法人債の発行)と同様に以下のプロセスを経た上で実行されます。

<グリーンローンの場合>
資産運用会社の運用戦略部担当取締役に承認され、代表取締役社長に決裁され実行されます。

<グリーンボンドの場合>
本投資法人役員会により、承認され実行されます(本投資法人役員会による投資法人債発行にかかる包括決議がなされている場合は本投資法人執行役員の決裁を経て実行されます。)。

なお、対象となるプロジェクトを資金使途とするグリーンファイナンスによる資金調達について、年に4回開催される資産運用会社のサステナビリティ推進会議において事後報告を行います。

(調達資金の充当計画)

グリーンファイナンスの実行によって調達した資金は、口座に入金された後、速やかに適格クライテリアを満たす既存又は新規資産の取得資金、またはそれらに要した借入金・投資法人債の返済・償還資金、もしくは改修工事等の資金に充当します。

レポーティング

(資金の充当状況のレポーティング)

グリーンファイナンスの調達資金が全額充当されるまで、充当計画及び以下項目を本投資法人のウェブサイトにて年1回開示します。
 ・ グリーンファイナンスの調達残高
 ・ グリーン適格負債上限額
 ・ グリーンファイナンスの充当状況
 ・ 未充当資金がある場合、未充当額、充当予定時期

<調達資金の充当状況>

(インパクト・レポーティング)

以下の項目を本投資法人ウェブサイトにて実務上可能な範囲で年1回開示します。

<取得資産の認証の種類と評価の状況>
グリーンビルディング認証や省エネルギー性能格付等の取得状況については以下のリンク先ご覧ください。

「外部認証」

なお、ポートフォリオ全体のCO2排出量、エネルギー消費量、水消費量については以下のリンク先をご覧ください。

「環境パフォーマンス実績」

グリーンファイナンス・フレームワークにおける外部機関の評価

本投資法人は、グリーンファイナンス・フレームワークの適格性について、グリーンファイナンス評価機関である株式会社日本格付研究所(JCR)より、最高位となる「Green1」の総合評価を取得しています。

JCRグリーンファイナンス・フレームワーク評価